神岡鉱山東茂住地区 さらば!茂住選鉱場 1/3


2006年の暮れから2007年春にかけて、東茂住地区の茂住選鉱場に隣接する木造建屋が解体された。
これによって、研究棟などの鉱業関連施設が失われたが、選鉱場本体は残っていた。
茂住選鉱場は文化庁が保存を検討しているため、解体を免れたのだと思っていた。
また、2006年11月で廃止となった神岡鉄道の設備を地元自治体が譲り受け、観光鉄道としての再生を模索している。
その観光の目玉に検討しているのが、神岡鉱山の工場施設だ。
栃洞選鉱場は、文化庁の保存検討の時と同じで既に崩壊しかけているし、旧神岡鉄道の沿線からも外れている。
観光でも、茂住選鉱場が当然クローズアップされてくる。
こうした理由から、茂住選鉱場は解体されることなく、保存されるものと考えていた。

しかし・・・
半年ぶりに茂住選鉱場を訪れてみると、驚愕の光景が広がっていた。
選鉱場の下部、約半分が既に取り壊されていた。







これは、2007年春の茂住選鉱場。



木造建家解体工事が行われていた。



選鉱所に隣接する関連施設が全て更地になっていたものの、
選鉱場自体は、工事終了後も全くの無傷で残っていた。



在りし日の姿                            現在の様子
 
ほぼ完璧な形で現存していた茂住選鉱場が、更地になっていた。


 
下部の施設、つまり選鉱工程の後半の施設が、取り壊されていた。


 


 


 
特徴的だったワーマン型浮遊選鉱機は、跡形も無い。


 
解体作業が途中で止まっているのは、単にこれから冬を迎えるからだろう。
雪深い地域では、冬季に工事は行わず、雪解けを待つのが一般的だ。




さらば!茂住選鉱場 2/3