巨大ショッピングモール 1/5
かつて、岐阜県の郊外に巨大ショッピングゾーンを創設し、一つの街を造りだそうという壮大な計画があった。
その核となる施設が、このショッピングモールだ。
アウトレットモールを中心に、16スクリーンを備えるシネコン、遊戯施設、温泉施設、観覧車等も併設。
開業した2000年当時には、アウトレットモールはまだ画期的で、併設されたシネコンは国内で2番目の規模だった。
もう一つのショッピング施設が1992年に先行開業しており、今後、医療モールや寺院モールも開設して、1つの街を造り出す計画だった。
岐阜県、愛知県はもとより、北陸や関西圏からも、多くの客が押し寄せてくる計画だった。
しかし・・・
近隣にショッピングモールが次々と開業。
アウトレットモールも珍しいものではなくなった。
客足はあっという間に遠のき、運営していた大手アパレルメーカーは、すぐに施設を手放してしまう。
通常であれば、モールを閉業する際に解体するなど適切な処置が行われる。
しかし、このアパレルメーカーは、とにかく手放すことに必死だったのだろう。
どう考えても運営能力のない個人に、わずか1万円でモールを売却してしまったのだ。
当然の結果として、売却から半年も経たずに破綻。
電気料金不払いのため電気を止められて営業ができなくなり、営業を休止。
そして経営者が所在不明となり、巨大ショッピングモールは廃墟となった。
これまで公開を控えていたが、2017年に解体されたため、公開することにした。
巨大モールだけに、駐車場も広大。平面駐車で6,400台のスペースがあった。
実はこのモール、私もよく遊びに来ていた。廃墟になった姿は、感慨深いものがある。
廃墟に入る際、近隣の住民に不安を与えないためにも、誰にも見つからないのがベスト。そのため、夜明け前に入った。
ライトを点けると目立つため、暗闇の中、ひとり手探りで探索する。これは明るくなってから撮ったもので、落とし穴にも注意が必要。
外観は、明るくなってから撮ったもの。あちらこちらに、進入口は開いている。
本館の手前にあるアウトレットショップ。
イベントステージもあって、ブレイク前のモモクロも来ていた。
まずはモール館の施設を見学。
現役の頃に何度も来たことがあるだけに、激変ぶりに驚きを隠せない。
本館から離れた、モール館のこうした場所の店から順番に撤退していった。
これだけの店が入っていたのだ。しかし、既にモール館が寂しい状態に。
本館に向かう。
ここに入ったら、本館。
開口部はたくさんあった。
・巨大ショッピングモール2/5 へつづく
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