巨大ショッピングモール 5/5
ゲームセンターの隣にあるマンガ喫茶。
なかはもぬけの殻だった。
2階の遊戯コーナーへ。
ふわふわのすべり台やボールプールなど、子供の遊び場があったり・・・
カラオケ、卓球・・・
ビリヤード
ボーリングもあった。屋上には、フットサル等の施設もあった。
自分の記憶が確かなら、このピッチングマシーンで幼子の指を切断
する事故があり、遊戯館の前の運営会社が撤退する原因となった。
遊戯施設を出て、アウトレット館に戻る。
残念ながら、まったくごりやくはなかったようだ。
ムーバーのなれの果て。
2017年春、解体工事がはじまった。
あの日見た光景が、どんどん失われてゆく。
そして、現在は更地となり、食品スーパーの建設がはじまっている。
廃墟が廃墟になるには、それなりの理由がある。
廃墟が廃墟であり続けるにも、廃墟が廃墟でなくなるのにも、理由がある。
世の中の全ての事象に理由があるのと同じで、理由のない廃墟など存在しない。
様々な事情と、世の中の闇を抱えて、巨大ショッピングモールは廃墟になった。
多くの利権にも翻弄され、解体という道を外れて、廃墟であり続けた。
そして、大人の事情で問題を解決し、解体された。
廃墟は、あらゆる可能性を否定しない。
解体されたり、自然崩壊したり、そのままあり続けたり、産業遺産や観光施設として保存されたり。
どの道を歩むにしても、それが廃墟。
我々は、ただ見守るだけだ。
廃墟マニアたるもの、傍観者に徹したい。
それにしても、何度となく通ったショッピングモールが廃墟になり、それを探索するというのは、なんとも感慨深いものがあった。
更地となった今、現役のショッピングモールとしての思い出、そして廃墟としての思い出の地がなくなってしまった。
寂しくはあるが、仕方がない。
だって、廃墟なんだから。
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