尾股小中学校 2/2
一部、朽ちてしまっている箇所もあった。
こうして一箇所でも風雨の侵入を許してしまうと、建物全体が長くはもたない。
ここは小・中学校で、教室も2学年一緒だったようだ。
後始末は大事なことだ。
黒板は、当時の児童や、廃校後に訪れた卒業生が残したメッセージで、いっぱいになっていた。
配水管のつながっていない洗面台。
教室の窓にも、多くのメッセージが残されていた。
「さよなら尾股校」の文字が、郷愁を誘う。
こうした、卒業生たちの思いがたくさん詰まっていることが、廃校の大きな魅力なのかもしれない。
卒業生たちの連絡ツールとしても役立っているようだ。
しかし、ここまで連絡事項を見に来るのは、とても大変だ。
尾股校、さようなら
落書きといえば落書きかもしれないが、こんな落書きなら許せてしまう。
廃校は、他の廃墟と違った雰囲気がある。
誰もが、子供の頃には通っていた学校。
それが、過疎等の問題で、廃校になってしまった。
懐かしくもあり、寂しくもある。
残されている多くのメッセージを目にして、何も感じない人はいないだろう。
尾股校、さようなら。