グランドホテル 2/2





フロントから廊下、土産物売り場など、ピンポイントで天井が
滅茶苦茶に破壊され、色んなコードやパイプが垂れ下がっていた。
少しだけ解体工事が入ったのか、金属泥棒の類にやられたのだろうか。



大荒れの廊下とは打って変わって、客室内はとても整然としている。
ここに泊まっていいよと言われたら、宿として利用したいぐらいだ。



客室はどこも似たような感じだったので、大浴場を目指す。
傾斜に建っているため、入ってきたフロントが2階で、大浴場は2つ下の地階のようだ。



半分下りかけている防火シャッター。
廃墟ではよく見かける光景だが、万が一下りてくると、閉じ込められるかもしれない。
そんなことも考えながら、廃墟では常に退路を気にしながら探索しなければならない。



薬草風呂。



で、なぜか番傘。



あまり大きくない浴場は、窓ガラスが割れて、朝日が差し込んでいた。



もう一方の浴場へ。物凄く湿っている。



風呂の戸のガラスが割れていた。



カムイ君を長く待たせては悪いので、ここらで引き上げることにした。
観光ホテルとしては立地条件は非常にいいし、設備もそこそこだった。
それでも潰れて廃墟になってしまうのは、カルスト台地である秋吉台と秋芳洞自体の観光客数が減少しているからだろう。
このグランドホテルに限らず、周辺には多くの廃屋や空き店舗があった。
実は10年以上前に、この秋吉台と秋芳洞に来たことがあるが、当時と比べても、全体的に活気を失っている気がした。