湖畔のグランドホテル 1/2
予定外に旧清掃センターに立ち寄ったが、時間はまだ午前5時にもなっていない。
高原の景色を眺めながらゆっくりと走り、観光地である湖を目指した。
こうした人里離れた観光地は非常に風光明媚なのだが、現在では訪問する人が少なくなってしまい、廃れていることが多い。
全てが便利な世の中になり、人々が五感で感じる足で稼ぐ観光をしなくなったのだろう。
残念な気もするが、そうした場所に廃墟があることが多いので、行ってみることにする。
5月だというのに、まだ残雪のある高原の道。
目指していた湖が見えてきた。
湖を取り囲むように、多くのホテルや旅館、別荘が建ち並んでいたが、営業している建物のほうが少なかった。
廃墟とはいえないが、営業をやめてしまったホテルが建ち並ぶ姿は、国内観光の衰退を表わしているようで、見ていて残念な気持ちになる。
湖畔をぐるっと一周していると、ようやく廃墟と呼べるような建物が見えてきた。
寮だったようで、これといった特徴はなかった。
強いて言えば、入口にあったこの自販機だけだろう。
さらに走っていると、大きなホテルがポツンと建っていた。
外観は綺麗だが、内部はこんな状態になっている。
廃墟の自販機はいつも荒らされているが、普通に考えて、廃墟になる時点で空っぽだろう。
2階の食堂。
ガラスの食器は、真っ先に破壊されている。
食堂の向かいには大宴会場があった。
5枚綴りのカラオケ券「伍曲券」が落ちていた。
なかなかイカしてる。
湖畔のグランドホテル 2/2 へつづく
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