川沿いの旅籠


とらジェベルさんと二人で行った“四国・九州巡り2日間の旅”の初日、四国を走っていると、川の対岸に気になる建物を発見した。
その建物へと通じる橋も、廃れた感じがする。
非常に強行軍なスケジュールで、全く時間に余裕の無い旅だったが、見つけてしまったものは仕方が無い。
我々の旅では、妥協は許されない。



高速で走る車から、一瞬だけだが気になる建物が見えた。



Uターンして戻ってみると、案の定廃墟になっていた。
とらさんは「ここで飯食ってます」とのことで、車に残留。
一人で、早速内部へと踏み込む。



経時により著しく劣化してしまった障子が、止まったまま時間を感じさせる。






ちゃぶ台が置かれた部屋の窓からは、清流を望むことができる。



放置されている調度品も、年代ものばかり。









台所はこじんまりとしていた。



洗濯機は2層式の旧型。



色んな人が生まれ、そして、育った場所だった。



清流の渓谷を一望できる場所にあり、どうやら以前は旅籠だったようだ。
生活感が強く残っており、旅籠としてはもちろん、経営者家族の居住の場所でもあったようだ。
旅籠を廃業した後も、しばらくはここで生活していたのかもしれない。

車に戻ると、とらさんがバナナを食べながら「中は面白かったですか?」と聞いてきたので、「ええ、とっても」と答えておいた。