女子学生寮


たぬきさんと二人で『廃線探訪』の取材中、香ばしい廃屋を発見。
どういう建物なのかも分からないまま、とりあえず中に入ってみた。



昭和の香りが漂う見事な外観。



十分すぎるぐらいに熟成されている。



入口にはかまどがあった。これだけで、年代を感じる。



建物内には8室あり、これが女子学生寮だということが判明した。にわかに興奮する二人。



内部の損傷が激しい。屋根が落ちてしまっているので、もう長くはもたないだろう。






自然に朽ちている感じがたまらない。



女子寮の風呂。たぬきさんが興奮していたが、実は・・・いや、何でもありません。



昔の襖の中には反故紙や古紙が使われていて、年季の入った廃屋ではそれらが飛び出していることがよくある。
そうした古紙は、廃屋の残留物よりもさらに時代を遡ることがほとんどで、廃屋探索の楽しみの一つになっている。
この女子寮では、大正時代の記録が出てきた。大正11年に家屋が1棟焼失・・・時代も凄いが、内容も気になる。



この女子寮は、残留物こそ少なかったが、建物そのものに味があり、楽しかった。
唯一の残留物ともいえる襖の中の紙は、どんなに見ていても飽きない。
ただ、破壊する訳にもいかないので、自然に崩壊しているものを拾い集めて見ることしかできない。
隠れている部分に何が書かれているのか気になるが、再訪した時には読めるかもしれない。
廃墟探索は焦らずじっくりが基本。
何年かけて探索しても、時間をかけ過ぎるということは無いのだから。