巨大温泉旅館「坂○屋」3





この渡り廊下によって、ロビーのある新館と裏手の旧館が結ばれている。



旧館の方が風化が激しく、天井からは日光が降り注いでいた。



そして、旧館側にプールがあった!
階段が完全に錆びていて、プールサイドには行けない。
ロビーにも水が流れていたし、経営者は水が好きだったのだろうか。



窓の外に、桜が見えた。満開に近い。



廃墟の中から桜を眺めるというのも、なかなかおつなもんだ。






それにしても、部屋数が多い。
突き当たりにある「白山」は、他の部屋よりも豪華な造りをしていた。



はかない桜と、諸行無常の廃墟が、妙にマッチする。






旧館のスタンダードな客室の風呂。
この狭さは、ちょっと・・・



廃墟の廊下の、この薄暗さがたまらない。



新館に戻ってきた。地階もあり、「従業員以外立入禁止」と書いてある。
現役当時では一般客が立ち入る事が出来なかったエリアに、堂々と入って行く。



機械室や業務用の部屋、従業員用と思われる個室がたくさんあった。
業務用のスペースにしては、実に広い。
栄えていた頃は、それだけ多くの従業員がいたのだろう。



外界と遮断された場所にあり、自然にゆっくりと朽ちている物件だった。
破壊が皆無で、規模、立地といいかなりの優良物件といえるだろう。
今後も破壊やサバゲーに汚されないことを祈りつつ、誰からも気付かれないように立ち去った。