国道158号雪道編2003


国道158号線ば、かなり整備された幹線国道といえる。
長野から岐阜県境の阿房峠は有料トンネルが貫き、岐阜〜福井県境の油坂峠にも有料道路がある(2005年9月30日から無料)。
旧道の峠を走ったところで1車線ながら道幅は広く、「酷道」と呼べるような道ではない。
しかし、雪の時期になると、状況は一変する。それも夜になると、車1台通らない。
気象条件による過酷さを考えると、冬限定で「酷道」と呼んでもいいのかもしれない。



この日、ふいに「越前水ようかん」がたべたくなった。
越前水ようかんは、福井県周辺で真冬にしか売られていない。
通常、水ようかんといえば夏の食べ物だが、福井ではコタツに入って食べるものらしい。
福井県民の間では常識のように知られているが、全国的には全く知られていない代物だ。
「冬に水ようかん」という新鮮な感覚と、紙の箱に直接流し込んだだけの簡単な作り、
あっさりした風味と安価なところに惹かれる。
思い立ったが吉日、いや吉時、もう日が暮れるが「越前水ようかん」を買い求める旅に出た。



R157とR417冠山林道・土倉林道、R303は冬季閉鎖されている。
残されたルートは、R21→R9か、R156→R158しかない。
前者はあまりにも普通の道すぎて面白くないため、少々遠回りになるが、後者のルートを選定した。
白鳥から油坂峠に入ると、すぐにこんな状況。
平野部では降っていなかった雪も、激しく降り始めた。



全く路面が見えない。
両サイドに積み上げられた雪のおかげで、道幅も狭くなっている。



急斜面と急カーブが続き、スタッドレスタイヤでも容赦なく車体が滑る。
山側に滑るのはいいが、谷側に滑るのは勘弁してもらいたい。
四駆じゃなければ、チェーンでも巻かない限りまず無理だろう。



峠の頂上に着く頃には雪も止み、九頭竜湖まで抜けることができた。
結局、対向車は1台も来なかった。
このあと福井県鯖江市内のスーパーで水ようかんを3個買い、1個はスーパーの駐車場で平らげた。
苦労して来たからこそ、水ようかんもより一層おいしく感じられるというもの。
スーパーでの滞在15分で、来た道を折り返す。さあ、また頑張るか・・・



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