右翼vs警察in岐阜
2008年3月、岐阜市内を車で走っていると、異様な光景に出くわした。
何気ないいつもの交差点に、盾を持った機動隊員や、公安っぽい雰囲気を醸し出している人たちが大挙してきている。
「これは事件だ!」と思い、早速カメラを持って出かけたのだが・・・
交差点の両サイドに物々しい警察官たちの姿が。
こんな光景を見たら、誰だって写真を撮りたくなる。
この時点では、何があったのか全く分からなかった。
閑静な住宅街とはとてもも似つかわしくない物々しい雰囲気。
そこらじゅうに警察車両も停まっている。
写真を撮っていると、速攻で2人の警察官が駆け寄ってきた。
「これからあなたを職務質問します。」宣言するなんて珍しい。
雰囲気から察したところ、所轄ではなく県警本部の警察官だろう。
どこかで何度か見かけた顔だが、それはお互い様だろう。
別に答える必要も無いのだが、早く撮りたくて時間が勿体無いのでさっさと済ませることにした。
岐阜本店の警備課だったら、白装束の時に散々話したので、分かってもよさそうなものだが。
一応質問には全て答えたが、こちらから「いったい何があるんですか?」と聞いても何も教えてくれなかった。
おまけに写真を撮るなと言ってきたので、警察官にそうした権限は無いことをご理解いただき、撮影を続行した。
物々しさの理由が謎だったが、その答えはすぐに分かった。
間もなく、右翼の街宣車がやって来た。
10台以上の、かなりの台数が連なっている。
道路脇では、採証班の人たちが、せっせと動画や写真を撮っている。
この物々しい警戒は、ある一画へ右翼の街宣車が進入しないように阻止するためのものだった。
いよいよ、問題の箇所へ差しかかる。
主要道路を完全に封鎖して、街宣車の突入を防いでいた。
悲惨なのは、この騒ぎに巻き込まれて迂回を余儀なくされた一般車両だ。
直進を阻まれた街宣車は左折を余儀なくされ、曲がった先で停車していた。
それを、距離を保って見守る警察官たち。
帰りにこのポスターを見つけて、ようやく事の真相が分かった。
右翼の街宣車は、この集会を粉砕する目的で集まっていたのだ。
本来なら「右翼vs共産党」となるところが代理戦争となり、「右翼vs警察」の図式になっていた。
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