2010年07月15日 岐阜東濃豪雨 4/4


続いて向かったのは、八百津町の土砂崩れ現場だ。
一家3人が生き埋めとなり、6〜7時間前まで救出作業が行われていた。






土砂崩れにより一家3人が生き埋めとなった。
直後には救助隊の呼びかけに返事をしていたが、救出が長期化するとともに応答が無くなった。



家屋を全て解体し、土砂をかき分け、救出作業は丸二日間に及んだ。



残念ながら、3名全員が遺体での発見となった。



ここに家があったのだが、全く痕跡が残っていない。



救出作業の際に解体された家屋の残骸。



近所の方の話では、「危ないから逃げよう」と声をかけたが、「家を守らないと」と言って、
懸命に流れてくる泥水の進路を変えようとスコップを振るっていたという。



救出作業には、地元の消防のほか、警察の機動隊や自衛隊も加わって、昼夜を問わず行われた。
救助作業に使われたスコップに付着した泥は、まだ乾いていなかった。



突然襲いかかってくる災害。
その予期せぬ猛威に対して、我々はとても無力だ。
それゆえに、こうした悲劇は古来から21世紀の今となっても繰り返される。
我々に、自然の猛威を避けることは出来ないが、備えることは出来る。
何も、非常食や非常グッズを準備するだけが備えではない。
むしろ、一番大切なのは心の備えかもしれない。
災害が発生した時の自らの行動、家族の行動をシュミレーションし、最適な方法を準備しておくことこそが、最も生存に繋がるのではないだろうか。
そうしておけば、いざという時に落ち着いて行動できるし、それで余裕も生まれる。
冷静かつ適切な判断により、近くの人も助けられるかもしれない。
「備えあれば憂いなし」
備えは、あるに越したことはない。



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