時発電所(第二) 1/2
ある週末、TEAM酷道と相互リンクしていただいているRuins in The SunのHatchさんが、東海地区を訪れていた。
ひょんなことから、通称・白石鉱山と時第二発電所をご一緒させていただくことになった。
その前日の夜、「草の庵」のフジツウさんとメールをしていたら、偶然同じ日に白石に行くことが発覚、急遽混成チームが編制された。
夏にはヒルの猛攻撃を受ける時山発電所。
冬はというと、積雪によって近付くことさえ容易ではない。
自然の力をも体感できる、素晴らしい廃墟だ。
「明日、発電所にも行こうと思ってます」の一言で、ロープとハシゴを用意してくれたフジツウさん。
一方、私よごれんはというと、「長靴持参」をHatchさんにお伝えせず、ご迷惑をおかけすることになる。
雪道を歩くこと20分、目的の発電所が見えてきた。
当日の積雪は約30センチ。河原に下りることさえ難しい。
フジツウさん持参のロープを使い、積雪の急斜面を下った。
問題は、この後の川超えだった。
長靴の無いHatchさん、なんと、自ら靴を脱いで裸足で川を渡り始めた!
雪解け水で身を切る冷たさの川に、まさか自ら裸足で入るとは予想外だ。
画像:川を渡るHatchさんと、アシストするフジツウさん。この日のベストショット!
そして、やっとのことで発電所の前まで到着。
この廃墟は、辿り着けただけで達成感が味わえる。
中に入ると、さすがに荒らされた様子はない。
夏場ならヒルと、冬場なら雪と格闘しなければ辿り着けない。
そこまで気合を入れて落書きに来る人は、どうやらいないようだ。
水力発電所として機能していた当時の機器類が残されている。
こうした文章があると、必ず読んでしまう。
もちろん、フジツウさんも然り・・・
Telephon Boxがあった。eは・・・?
2階は、鳥の糞だらけだった。
何某かの骨が落ちていた。
第二発電所から伸びる送電線を支えていた第一号柱。
白石鉱山の自家発電所であったことを物語っている。
帰りも、もちろん川を越えた。
実は自分自身も、川超えで悲惨な目に遭っていた。
愛用していた長靴が、連戦に耐えかねて破損していたのだ。
容赦なく侵入する冷水に、なす術は無い。
片足が水浸しの状態で、車まで雪道を20分歩いて戻った。
これだったら、まだ裸足で渡った方が良かったような気も、しないではない。
とりあえず、装備の過信は禁物だということと、今後は使用前の再点検を心がけよう。
この日は、通称・白石鉱山と時山発電所だけで、ほぼ丸一日を費やした。
それでも、随分と端折って駆け足で見た気がする。
まだまだ見ていない場所もたくさんある。
知れば知るほど、その奥深さに驚かされ、何度探索しても探索しきれないのが、白石の魔力だろう。
またいずれ、近いうちに訪れるだろう。
ご機嫌を伺いに。
・時発電所(第二)2/2 へつづく