神岡鉱山 大津山 2/3
緑がトロッコを覆い尽くす。
この時期は、まだかろうじて草が少なく、散策しやすい。
ただ、熊や蛇にかなりの高確率で遭遇する。
ここで線路は二手に分岐し、本線はトンネルに入ってゆく。
トンネルの本線は途中で崩壊していたため、右側に分岐していた線路をたどる。
こちらの線路も崩壊しかけている。
踏み外さないように、慎重に進む。
途中、右側に階段があった。
気になることは、確かめよう。
このコンクリはトンネルではなく、建設された壁だ。
その奥には、窪地状に掘られた場所に建物が一つ。
まず火薬庫とみて、間違いないだろう。
建物の中は、当然ながらガランとしていた。
火薬庫を超えて暫くすると、線路が無くなった。
恐らく、火薬輸送のための引込み線だったのだろう。
ほどなく、トンネルの反対側に到達した。
このあたりにも何か建物があったのだろうか、トタンの屋根だけが斜面に張り付いている。
道も、随分前から酷くなっている。
トロッコが走っていたとは思えない獣道だ。
本当に獣の道になっているため、熊にも注意しながら進む。
進んでも進んでも獣道で、この先に目指すものがあるのか不安になってくる。
道沿いにモーターが放置されていた。
いよいよ核心に迫ってきた予感がする。
そして、フィナーレへ。
大津山3/3 へつづく
・神岡鉱山のページへもどる