神岡鉱山 下之本鉱区を求めて 〜前編〜


まず最初に、今回は廃墟というよりも酷道の要素が強くなっています。
ご了承のうえ、ご覧下さい。


この日、休日にしては珍しく早朝に目が覚めた。
新しい家族が増えたこともあって、車をパジェロミニからフィットに買い換えてから2ヶ月。
初めてこの車で一人で遠出した。
最近では、丸一日家を空けるのが難しくなってしまった。

行き先は、神岡に決めた。
理由は、あすなろのコーヒーを飲みたくなったからだ。
二百数十キロ走って、いつもの店でいつものコーヒーを飲んだ。

神岡鉱山には、幾度と無く来ている。
しかし、国内最大規模の金属鉱山であっただけに、未だに訪れていない場所がたくさんある。
その中でも、今回は下之本鉱区に注目した。
下之本といえば、神岡鉱山全盛期には栃洞・茂住・大津山と並ぶ主要鉱区の一つだった。
その後、日本の鉱業が衰退してゆく中、最も早い時期に閉鎖されたのが、下之本だ。
閉山から半世紀近くが経過した鉱区に、当時の面影を見つけに出かけた。






何の手がかりも無い状態での探索が始まった。
とりあえず、怪しそうな道を見つけ、県道から山の方へと入ってみた。
地図上では道なのだが、これは道なんだろうか・・・



その矢先、意外な結末を迎える。
画像では分かりにくいが、5mぐらいの段差があった。
この段差の意味がよく分からないが、この先も道は続いていた。
というか、段差の先の方が道らしくなっている。
とりあえず、フィットで草を巻き込みながら引き返すよりほかなかった。



途中にあった二股の分岐を、さっきとは違う方向へ進んでみた。
この道を進めば、先ほどの段差のあった先に合流できる。
のっけから不安な道だが、買い換えたばかりの車で慎重に走る。



なんとここで、土砂崩れという予想外の展開!


完全に道が飲み込まれている。
そう簡単に行き着けるとは思わなかったが、これほどまでとは。



一旦県道まで戻り、最後の望みをかけて他の道に入った。
この道をずっと進めば、これまた先ほどの道と同じ場所に行き着く。
なぜこんな山奥に行くルートが3本もあるのか。
これが、私が鉱山があった場所ではないかと考えた理由でもあった。



難なく分岐点まで到着。
右側の道を行けばさらに分岐し、片方が段差に
なったいてもう一方が土砂崩れで塞がれている。



ダートの状態がどんどんやばくなってきた。
フィットの限界を超えている気がしてきた・・・



この草丈でも、床下から「ゾリゾリゾリ」と音がする。



神岡鉱山 下之本鉱区を求めて 〜後編〜


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