「エロ山」4年目の真実 5
「彼」との遭遇から3日目のこの日、大がかりな捜索をおこなった。
我々TEAM酷道のほか、東海秘密倶楽部とトーキントラッシュの協力を仰ぎ、小説家の柿澤あずきさんも加わって、総勢15名での大捜索だ。
今回の至上目標は、3日前に切っていたエロ本の切れ端を発見すること。
この壮大な荒野の中で、目的の物証を捜すべく、大捜索作戦がはじまった。
はじまりは小屋から。
小屋付近で女性物の上着を発見した。
大人の玩具類の空き箱も目立つ。
その一つを写メに収める柿澤さん。
ちなみに柿澤あずきさんの著書「バニラセックス」は、日本文学館から好評発売中。
続いてロータリーへ。
ここで、蹴りセローが世紀の大発見をする。
誰も見向きもしなかった石のフタを開けると、そこには・・・
なんと、女性用の下着(黒)が押し込められていた!
しかも、股間部分だけが切り取られている。
いつもは下着でもエロ本でも、切り刻めば捨ててしまう彼が、これだけは大事に収納していた。
それも、パンティやブラと違って直接肌に着けるものでもなく、微妙な感じの下着だ。
推測だが、これは店で買ったり雑誌のオマケで付いてきた下着と違い、リアルな下着ではないだろうか。
とにかく、「彼」の大事なコレクションに違いない。そっと元通り戻しておいた。
大発見はあったものの、目的のブツは見つからない。
小屋からロータリー経由でチャイナに向かい、重点地区をチェックするが発見できない。
今までに捨てられた現場は全てパトロールした。
こうなると、山全域の斜面を捜索するしかない。
山の至る所に、画像のように切れ端が投棄された形跡がある。
紙は劣化が激しく、風雨に晒されるとすぐに色あせるため、新しい物かどうかは判断しやすい。
廃道を歩いていると、下の斜面に捨てられている切れ端が目に飛び込んできた。
これは、新鮮だ。遠目に見ても、真新しさが分かる。
すぐに斜面を駆け下り、全力での捜索がはじまる。
エロ本が入っていたと思われる袋。
一つ一つの金額を合計すると、かなりの額になる。
これが一回に消費される訳だから、それなりに金がかかっている。
付録のパンティが入っていた袋。
もちろん内容物は取り出されている。
クリスマス物でネタ的には古いが、ここに持ち込まれたのは最近に違いない。
ついに、日にちが特定される物が出た。
スポーツ新聞の日付は、今日から3日前。
そう、まさに「彼」と遭遇したその日だ。
おにぎりの外装は、その2日前のもの。
このおにぎりとスポーツ新聞とは、時間的に同時に購入は出来ない。
かといって、2回訪問分のゴミをまとめて捨てるというのも、パターン的に考えにくい。
2日間以上に渡って滞在し、時折食料等を買い出しに行くのだろうか。
そんなことを考えながら、3日前の画像を思い出し、物証集めを行なった。
「エロ山」4年目の真実 6