割烹旅館 ホテルM 2/4
部屋の中に、新しい感じのゴミが落ちていた。
廃墟探索、ゴミだって見逃すわけにはいかない。
ペットボトルの賞味期限を見て驚いた。
通常の飲料水では、製造から1年間を賞味期限に設定することが多い。
ホテルの設備はまだ使えそうなので、無料使用したやんちゃな人がいたのか、
あるいはここを生活の拠点として定住している人がいたか。
どちらにしても、鉢合わせしなくてよかった。
薬物は、ダメ、ゼッタイ。
どうせただのラブホ廃墟だろうと思っていたら、部屋によって全然内装が違うので、がぜん面白くなってきた。
ただ、困ったこともあった。
普通の廃墟であれば、何部屋か覗いて済むのだが、そうはいかない。
こうなってしまうと、全部屋見ないと気が済まなくなってきた。
ドアが開かない部屋も多く、力任せにやってドアノブを壊してはいけないので、無理はしない。
コツを掴めば大部分は開けることに成功したが、諦めた部屋もいくつかあった。
ご紹介しきれないが、部屋に応じて風呂も全部違っている。
内装はとても凝っているのに、設備は残念なことになっていた。
割烹旅館 ホテルM 3/4 へつづく