地底の温泉旅館 3/4
それにしても、この付近には多くの地下壕跡が張り巡らされている。
我々は、さらなる地下空間を求めて、別の入り口を探していた。
やっと見つけたと思ったら、完全に水没してしまっている壕跡もあった。
竹林のなかに、坑口がぽっかりと開いている。
水没していないといいな、と思いながら近づいていくと、何やら様子がおかしい。
坑口にコンクリートの壁と扉、そして非常口の表示が。
中に入ってみると、分岐する多くの坑道が、コンクリートの壁で仕切られていた。
足元は超熟状態で、長靴じゃなかったら厳しいところだった。
「お手洗い」と「非常口」の表示もある。
仕切られた部屋にお邪魔してみる。
分岐が塞がれ、完全に部屋になっていた。
テーブルのほか、驚くべきことにガスコンロまであった。おい、ここは地下だぞ?
仕切りの壁には、意匠が凝らされている。
さらなる手がかりを求めて、分岐を進んでいく。
これは?
ま、まさか・・・脱衣所?
風呂だ!
地底の温泉旅館 4/4 へ続く
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