酷道352号 2/4
工事中のため引き返すことを余儀なくされた私は、一旦市街地まで引き返し、県道50号に入った。
この県道は「奥只見シルバーライン」と呼ばれ、酷道352号と平行して奥只見ダム付近まで延びている。
途中で1箇所だけ酷道352号に入れる分岐があり、ここから入れば枝折峠の通行止区間をカットできる。
県道を経て再び酷道352号に入った私は、あえて県道でカットした枝折峠方向に車を走らせた。
先ほどは工事中のため、やむを得ず引き返したが、酷道352号で枝折峠は絶対に押さえておきたいポイントの一つだ。
どこまで行けるか分からないが、可能な限り、この酷道上を走っておきたい。
しかし・・・すぐに厳しい現実が待ち受けていた。
チェーンゲートがどうとか、スタッドレスタイヤだからとか、
そんな次元ではなく、これはどう見てもフィットじゃ通れない。
ならばしょうがない、歩いていくか・・・。覚悟を決め、長靴に履き替えて外に出る。
雪は新雪で軽く、足は深く埋もれてしまうが、引き足が軽くて歩きやすい。
もちろん気温は0℃前後だが、ずっとエアコンの効いた車内にいたので、たまにはこうして雪の上を歩くのも気持ちがいい。
積雪は50センチといったところだろうか。
足跡一つ無い、雪の積もった国道の上を一人で歩く。
雪は、どんな景色でも白く染めてしまう。
この先も、ガードレールの無いスリリングな道が続く。
あまり進んでも戻るのが大変なので、ここらで引き返す。
雪の上を引き返し、自分の車が見えてくると、とても安心する。
いい運動をしたところで、今度は酷道352号を福島県方向に向かった。
酷道352号 3/4
・酷道のページへもどる