TEAM酷道特別企画! 皇室車両アルバム
第67回国民体育大会in岐阜 2/2


岐南町の競技会場入りを見届けたのち、出待ちもしようかと思ったが、趣向を変えて次の視察先である大垣に先回りしようと思った。
しかし、視察場所に着いてみると、人っ子一人いない。
岐阜県警本部に問い合わせたところ、台風が接近しているため、午後の予定は全て取り止めになったという。
岐南町の競技場を出たら、岐阜羽島駅に直行になる。
急いで羽島に向かい、駅周辺に到着したのは、御列通過の5分前だった。






特命を受けた白バイが走って行った。



現地入りしてから御列通過まで、こんなに短時間だったのは初めてだ。









台風が接近し、この後雨の予報になっていたので、通信兵も雨対策をしていた。



駅は封鎖されている訳ではないものの、改札内には関係者以外の一般客は一人もいない。
そんな中、入場券を買ってホームに入り、岐阜県警の制服警官に当該ホームにいてもいいと許可を得た。
見送りに来た県知事はじめ有力者たちと報道陣に紛れていたが、直前になってスーツの私服警官によって排除された。
いいって言われたから居たのに、何事かと抗議したが、あまりゴネて迷惑をかけてもよろしくないので、反対のホームに回った。
排除は警備上の問題ではなく、景観上の問題だろうと想像がつく。親子連れは画になるが、おっさんでは具合が悪いのだろう。



と、ここで奇跡が起きた。
こちらのホームにいた1組の親子に向かって、両陛下が手を振ってくれたのだ。
反対側には、有力者や報道陣が大挙しているというのに。
たった1人の子供とその親に向かって、ずっと手を振っておられた。



もちろん、それを撮っていたのは自分一人だけ。
結果として、向こうのホームを排除されて正解だった。
発車するホームにいた政治家やマスコミより、反対ホームにいた1組の親子連れに手を振ってくれた。
普段、何百人、何千人と待ち受ける奉迎者に向かって手を振る姿しか拝見していなかったので、衝撃的だった。
ガラスが反射して天皇陛下の御姿が見えないが、こんなこともあるんだなと、生涯忘れられない経験になった。



岐阜羽島駅を発車してゆく御召新幹線。



駅に到着してから新幹線が発車するまで1時間余り、御列の警察官たちは全員待機している。



新幹線が発車したのを見届けてから、車列を作っていた車両たちは、それぞれ引き上げて行った。



陛下の乗っていない御料車を白バイとパトカーで挟み、皇居まで回送するのだろう。



ちなみに、今回取り止めになった大垣市内の御行幸は、後日、改めて行われている。



皇室車両アルバムのページへ戻る

挑戦記のページへもどる