岐阜の路面電車
4.廃線跡
揖斐線(1)
列車が走らなくなった鉄路・廃線跡には、独特の雰囲気がある。
廃墟や酷道、ローカル線と似たようなイメージがあるが、雰囲気は全く違う。
廃墟のようなオドロオドロしさは全くなく、ただ寂しさだけがある、という感覚。
鉄道もバスも公共交通だが、鉄路のもたらす安心感のようなものは、バスにはない。
どんな片田舎であっても、鉄道さえ通っていれば、線路は都心にまで繋がっている。
そう思えるだけで、人は安心できる。
それだけに、廃線跡にはそこはかとない寂しさがある。
揖斐線の忠節〜黒野間の全線を、色々な季節に訪れた。
2007年の近島駅。
駅名の看板は外され、ホームの花は枯れていた。
廃止から2年後の2007年、尻毛の鉄橋はまだ健在だった。
間もなく尻毛駅。
レールは錆びて架線は撤去されているものの、地上設備はしっかりと残っていた。
満開の桜を背景に、電車が走ってきたら最高のロケーションなのだが・・・
2008年春、尻毛の鉄橋は半分が撤去されていた。
しかし、工事が続いている様子はなく、なぜこのような状態で放置されているのか理解に苦しむ。
下方駅近くの根尾川鉄橋も、中途半端に撤去されていた。
下方駅。
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